回復力が違うのだ

回復力が違うのだ

回復力の差とはどういうものかについて

回復力が違うのだ!

シロハ便り 第100号 2017年5月

 

回復力が違うのだ

 

今回のシロハ便りで創刊100号になります。よく続いたなあと我ながら思います。

 

拙い文章ながらもご愛読頂きました皆様がいればこそ続けてこられたことで、感謝にたえません。
このレターを書きながら、私自身で改めて気がついたことも多くそれを施術の中に生かてきたからこそ、今の形が出来上がったのだと思っています。

 

そして、その技術を、今度は興味のある方々へお伝えする機会を持つことに繋がりました。

 

これからも可能な限り続けていこうと思っていますので、今後ともよろしくお願い致します。

 

回復力が違うのだ!

 

人が病気になったり怪我をした時に、最終的にそれを回復させるのは自分自身の治癒力です。けれども、その治癒力というのは、何も病気になった時だけ、怪我をした時だけに発揮されているわけではありません。
人が生きていくということは、毎日何らかの犠牲を払っているということになります。役目を終えた細胞が死滅し、代わりに新しい細胞が生まれるという、その循環の繰り返しです。

 

細胞分裂による代謝が終わる時が、本当の寿命ということになり、人間の細胞としての能力から言うと、120歳まではもつように出来ているらしいです。
大抵の人は、そこまでいかずにもっと手前で亡くなるわけですが、それでも健康で長生きをしたいという願いはあるわけです。

 

生まれてから死ぬまで、全く変化なく同じ細胞でいることはありません。生きていることイコール常に何かを削りながら、それを代謝によって置き換えて、細胞の寿命までに決められている細胞分裂の回数券を切り続けて生きているのです。

 

そして、生きていれば常に何らかのリスクに晒されています。周囲には目に見えない無数の細菌に囲まれていますし、危険なウイルスの発生や病原菌の感染リスクもあります。

 

大気の状態による気圧の変化へも対応しないと命の危険となり、気温の変化による体温調整にも多大な生体エネルギーを使っています。

 

生態系による天敵のいない人間にも、社会生活からくるストレスは、生命維持活動を司っている脳幹に強烈な負荷をかけて自律神経を乱れさせます。

 

生きて活動していれば、身体を酷使することも多いでしょう。無理が続くことによる慢性的な身体負荷からのダメージも体内に蓄積されていき、身体の故障に繋がっています。

 

そんな中で、細菌やウイルスが侵入してきたら免疫機能で対応し、環境変化には自律神経を使って適応させ、筋肉組織のダメージは代謝により回復を図り、なんとか健康で生きていける状態を常に創造し続けて生きているのです。

 

だからこそ、健康に生きているということは尊くすごいことなんです! そして、その状態を保つため、体内や身体の至る所に神経を張り巡らせ、何か異常はないかと常に監視し、何か異変があれば即座に対応するシステムが構築されており、そのシステムを運営しているのが脳です。

 

健康で望ましい状態に保つため、異変が生じたら神経網により即座に認識され、その情報が脳へ送られ、脳で回復させるためのプランを練り、その回復工程を神経を伝って細胞へ指示を送り、元の健康な状態へ戻すということを日夜やっています。

 

この大切な健康を守るシステムに欠かせない神経と脳の働きが上手く連携されず、身体に起こっている異変が脳に認識されなくなってくると、それを回復させる能力が使えなくなります。

 

これが回復の遅れや慢性的な症状が長年続く元になるのです。

 

その原因になっているのが、身体の状態を監視し、異常を知らせるべき神経からの情報が脳へ届かなくなることであり、それは脊柱の歪みによる神経圧迫が一番の原因です。 また、二次的に大きな障害になってくるのが鎮痛剤を高頻度で多量に使うことで神経伝達を鈍くしてしまうことです。

 

本来のカイロプラクティックの目的は、この神経から脳への情報伝達を妨害している神経圧迫を取り除くことで、脳の本来持っている回復させる力を引き上げることにあります。

 

それをさらにソフトにシンプルにした私の施術が、あれだけの軽い刺激で様々な症状改善に繋がっていくことの理由は、まさにこの回復力を引き上げているからなのです。

 

そして、私の施術を受けている人は、新たに怪我をした場合でも、その回復力が一般の人よりも目に見えて早い傾向にあります。
私の母親が先日会社の駐車場で転んでアゴを強打しました。紫色に腫れあがっていたものが2〜3日で腫れは引き、その後数日でほとんど目立たなくなって、周囲の人が驚いていました。

 

患者さんの一人で、先日ヒザの人工関節を入れる手術を受けてこられた人がいます。 それまで手術はしたくないということで、私の施術を受け続けていた方です。

 

私は、ヒザの痛みは間接だけの問題じゃないことが多いので、やれることを全部やってみて、それでも痛みがとれなければ手術を受けるという選択を勧めていました。

 

日によって痛い日もあれば痛くない日もあるというような場合、手術するにはもったいない感じです。それが私の施術を受けた後、少しは痛みが和らぐけれど痛みは常にあり、それが長期間続くのであれば、これはもう関節の問題となります。

 

その人のヒザ関節以外の問題、つまりヒザ関節周りの筋肉の固さや姿勢の問題が、私の施術でほぼやれるところまでやりきったと感じたので、手術を勧め、人工関節を入れる手術を受けに行かれたという経緯です。

 

その人は、担当の医師から手術の説明を受けた時に、全て順調にいって3週間の入院になりますが、3週間で退院できる人はめったにいないよと言われていました。 しかし、その人の術後の回復力は、周囲の人達や医師やリハビリの先生などが驚愕するほどのもので、3週間どころか2週間でいつでも退院していいと言われたそうです。

 

そして手術後に周囲の人に姿勢もよくなったねと言われたそうですが、実は、ヒザが痛い時は、それをかばって立っていたり歩いていたので気付かなかったと思うのですが、私の施術を受けていれば、まず頸椎が整うことで身体のバランスがとても良い状態になります。

 

術後痛みがなくなれば、身体のバランスがよいので姿勢がよくなるのも当然です。ゆえに神経の束である脊髄を圧迫しなくなっているので脳による回復力が発揮しやすい状態になっています。これが、医師も驚く驚異の回復力に繋がっていたのだと思います。

 

私の施術を受けている人は、一般の人とは回復力が断然違うのだ!と言う事例ですね。

 

あとがき

 

関節の痛みに関しては、関節だけの問題ということはむしろ少ないと思います。関節の痛みは、その関節を動かす筋肉の緊張や固さが原因になっていたり、またその関節を通っている神経がそことは関係のないところのダメージから痛みの信号として流れてきて、そこで痛みを認識している場合などがあり、複合的な原因により今の痛みを作り出していることが多いからです。

 

だからこそ、レントゲンやMRI検査による画像診断だけで原因を特定したかのようになり、それですぐ手術を受けても結局痛みが取れないケースも多いのです。

 

関節はそれ以外の問題を全てつぶしてから、それでもダメなら最終的に手術という手段を取る、これならば、かなりの確率で完治するのではないかと思います。