恒常性の維持(ホメオスタシス)

恒常性の維持(ホメオスタシス)

恒常性の維持(ホメオスタシス)は、体のバランスにも言えることです。

恒常性の維持(ホメオスタシス)

シロハ便り第92号 2016年9月

 

恒常性の維持(ホメオスタシス)

 

  もう残暑になるのでしょうが、近年では9月が一番暑いように思います。

 

  特に今年は、台風の発生する位置も進路も異常ですね。夏の疲れも出てくる時期ですので、疲れている時は無理をしないことを心がけましょう。

 

 一番悪いのは、自分の疲れに気がつかないことなので、体が疲れを教えてくれているうちは大丈夫です。その時は、ゆっくりと充分な睡眠をとり、しっかり食べて休みましょう。

 

 ということで、来月の10月18 日〜20 日までお休みさせて頂きます。
  食べてのんびりして、また食べて・・・(-。-)y-

 

恒常性の維持(ホメオスタシス)

 

 恒常性の維持(ホメオスタシス)って聞いたことありますか? これは、環境の変化に対して、自分の体内環境をある程度一定に保つことで内臓を守り命を維持する働きのことです。

 

 気圧の変化、気温の変化で、そのまま何もしなければ、血圧や体温が乱高下し、内臓が正常に機能できなくなり命にかかわります。

 

 このような命にかかわる環境変化を脳幹が認識し、自律神経を使って、自分の体内環境をある程度の範囲に収めるように働いて命を守っています。

 

 恒常性の維持(ホメオスタシス)には、脳幹が自律神経を使って、細胞や組織を緊張させたり弛緩させたりして調整をしています。そして、自律神経と連動して免疫系や内分泌系(ホルモン)も恒常性の維持のために動きます。

 

 もし、自律神経が上手く動かなければ、免疫系も内分泌系も上手く動かなくなり、体には様々な変調・不調となって現れます。

 

 この自律神経の動きが悪くなるというのは、決して自律神経そのものが悪くなり壊れているわけではありません。自律神経は決して壊れませんし、それを動かしている脳幹からの指示も間違えることはありません。問題は、脳幹の指示が電気パルスによって自律神経に送られる時に、その電気パルスが乱れ、脳幹の指示が上手く自律神経に伝わらないことにあります。

 

 この脳幹から送られる電気パルスを乱している原因が、頸椎1 番・2 番のズレによる脊髄の神経圧迫にあり、上部頸椎の調整をすることで、この自律神経の働きが整っていく効果があります。そして、自律神経が上手く動けば、それに連動している、免疫系や内分泌系も上手く動くようになります。

 

 健康とは、これらの機能がすべて上手く連動して動くことで、保たれているわけです。

 

 さて、ここからこの恒常性の維持(ホメオスタシス)をもう少し深くみてみましょう。恒常性の維持(ホメオスタシス)は、やじろべえのようなものに例えられます。棒の上に左右のバランスをとって乗っている、天秤のようなやつです。

 

 このやじろべえが、安定しているポイントを0(ゼロ)ポイントとすると、右に傾けさせれば左へ戻ろうとする力が働きます。そして、0ポイントに戻り安定します。

 

 体内に置き換えると、自分が安定して健康でいられる状態が、やじろべえが安定している0ポイントです。そして、そこから何らかの環境変化により、ズレが生じれば、反対方向へ戻し0ポイントへ戻そうとします。これが、恒常性の維持(ホメオスタシス)というわけです。

 

 恒常性の維持(ホメオスタシス)は、主に環境変化に対する、血圧や体温の調整や、血糖値を安定させたり、血液の成分調整をしたりする意味なのですが、常に安定した健康な状態に戻そうとする機能は全身に張り巡らされています。

 

 体のバランスを保ったり、骨格のバランスを整えたり、筋肉が出す力加減を調整して安定した姿勢や運動を行ったり、怪我や病気を健康な元の良い状態に戻したりもそうです。

 

 さて、ここで問題です。もし、あなたの体において、そもそもの安定して健康でいられる状態のポイントがズレていたら、どうなるでしょうか?

 

 例えば、私は写真を撮ってもらう時、記念写真とか証明写真とかですが、必ず頭を右に傾けるように直されていました。つまり、自分ではまっすぐだと思っているのに、常に首が左に倒れ、頭の位置が左に倒れていたということです。

 

 いつも、写真を撮る時は、すごく右に斜めになった感覚でじっとしていなければなりませんでした。この実際の首の傾きと感覚とのズレは、自分では認識できないものです。なぜなら、体は首が傾いているのは良しとはしないまでも、修正しきれない状態が長く続くと、ある程度のところで妥協しようとします。しかし、傾いたままでは活動できないので、感覚の方の水平をずらして現実と合わせてしまうのです。

 

 すると、本来、まっすぐな首のまっすぐな姿勢が0ポイントのはずなのに、今度は、首が傾いたままの状態で現実的な0ポイントが出来てしまいます。そして、本人はその意識はありません。

 

 この状態で、スポーツとかのアスリートが競技をすれば、若くて体が本来の0ポイントだった時に出来ていた感覚と、どうしてもズレてきますので、筋力や技術の問題以前に、間違った0ポイントの体と意識とのズレが原因で、ミスやパフォーマンスの低下が起こります。それを懸命に修正しよう苦しみますが、結果はついてきません。

 

 健康・健全で、安定した、やじろべえの0ポイントが、自分では意識出来ない中で少しずつズレていく原因は、上部頸椎のズレによる頭の位置のズレです。本来の正しい0ポイントから左に1ポイントズレた位置で仕方なくバランスを取らざるを得なくなったら、その左に1ポイントズレた位置が、今現在の現実的に安定する、新たな0ポイントとなって、今度はそこに常に戻そうと脳も体も機能していきます。

 

 自分の意識で気がつかないうちに、ズレたポイントで骨格が安定すると、当然歪みが出来ますので、そこに、慢性的な肩こりや腰痛が起こります。

 

 脳と体が、この慢性的な肩こりや腰痛を治そうと頑張るのですが、0ポイントがズレた位置なので、完全には治しきれず、同じところに負荷がかかり続けます

 

 これが、体の骨格構造が歪むことにより、負荷の集中するポイントが出来てしまうということです。体に歪みがなく、正常な状態が0ポイントの時は、その正しい状態に戻そうとして治していきますが、体の歪みにより負荷の集中するポイントが出来ると、その部分は治しても治しても、すぐに負荷がかかり続け痛み続けるので、脳は治しきれないと判断し、その部分はある程度の負荷とダメージがある状態を通常の状態として、そこに現実的な0ポイントを新たに設定してしまい、治してもそこまでとしてしまいます。

 

 これが、古傷となって残る現象であり、そこに普段以上の負荷がかかると、いつまでも痛みを再発し続けます。そのような古傷になって残るポイントが増えていき、体中に治しきれない状態が蓄積することによって、恒常性の維持(ホメオスタシス)によって正常な状態に戻そうとする、その元々の正常な状態の質がどんどん低下してきます。

 

 こうなったら、原因不明とされる痛みや体の不調や不定愁訴が、いつどこで起きても不思議ではありません。加えて、脳によるコントロールが効かない状態が続き、不快な症状がいつどこで起きるかわからず、その対処もできない状態ならば、脳に強いストレスがかかり、精神的にもまいっていきます。

 

 そこで、病院に行くと、実に奇奇怪怪な病名を診断され、とにかく痛みや症状を抑えるだけの処置がされるのですが、それでは益々、あなたの今の正常な状態は、とっても低レベルな状態で、これ以上は脳と体は良い状態の0ポイントには戻せませんよと、言っているようなものです。

 

 上部頸椎の調整は、本来の安定して健康な状態である、本来の0ポイントに戻すことが出来るため、全身の各部にやむなく形成された、妥協点である0ポイントを1つ1つ正常化していくことが出来ます。

 

 ここが、痛みや症状の出ている部分に対して鎮痛薬で緩和させ麻痺させようとする対処療法との決定的な違いです

 痛みや症状を診るのではなく、その痛みや症状を出している状態を変えていくことが、本来のカイロプラクティックの考え方であり、それが出来ることが本物の証です。

 

 脳と体が、安定して健康な状態へ戻そうとする機能は、その戻るべき0ポイントの質によって全く違ってきます。ズレた0ポイントが変化しなければ、それ以上は改善しません。この戻るべき0ポイントの質がどんどん変化し、本当の本来の位置にきたとき、想像を超えるレベルで体は良くなり安定します。

 

 

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