姿勢を気を付けるって何?

姿勢を気を付けるって何?

姿勢を正すということについて

姿勢を気を付けるって何?

シロハ便り 第127号 2019年8月

 

姿勢を気を付けるって何?

 

 7月は、ほとんどお日様が出ない日が続きました。涼しい日も多く、どんよりとジメジメした長い梅雨でしたね。

 

 梅雨明けで夏の日差しが戻ってくると、暑さに慣れていない身体にはそうとうこたえると思います。
 定期的に水分補給をしながら、少し涼しい時には軽い運動などで汗をかくようにすると、身体が暑さに慣れるのが早いです。

 

 農作業や庭の手入れなど、屋外で活動する時には、喉が渇いた時に水を飲むのでは遅すぎます。
 夢中で作業をしていて、喉の渇きに気づかなかったり、また高齢者ほど喉の渇きに気づきにくい傾向にもあります。

 

 タイマーなどでアラームをかけ、30分おきに必ず水分補給をするなどの対策をし、水分と一緒に梅干しや漬物などを食べ、塩分補給もすることで熱中症のリスクは大きく下げられます。

 

 過信をせずに、リスクがあることを前提に対策を講じてください。

 

姿勢を気を付けるって何?

 

 よく、姿勢を気を付けるようにしていますと言う人がいます。 これをいい事ですねと言う人は多いと思いますが、私は無駄だからしなくていいよといつも言います。

 

 だからといって、変な姿勢でいてもいいよ、と言っているわけではなく、良い姿勢に対する概念とやり方が間違っているのではないかという指摘です。

 

 まずもって、良い姿勢とは何か? ということと、姿勢が悪いから身体が歪むという一般論への疑問があります。 卵が先かニワトリが先かという議論のようなもので、姿勢が悪いから歪むのか、歪んでいるから姿勢が悪いのかということを正しく認識する必要があります。

 

 まず、身体の歪みとは、変な姿勢をすることによって変な形に身体の骨格が変化していった結果ではないということです。

 

 身体の骨格には、あそびがあります。 車のブレーキやハンドルやアクセルのように適度なあそびがあります。そのあそびのおかげでバランスがとれ、急激な変化へのクッションとなっています。

 

 骨格のあそびの範囲内で骨格がバランスをとって変化している状態が、いわゆる歪みと言われているものです。 そしてその変化は、その人が現時点で一番楽に身体を支えていられるようなバランスを保つための変化であり、姿勢が悪く見えるのは単なるその結果にすぎません。

 

 また、人はあえて歪むために悪い姿勢をしているわけではありません。 自分を歪ませるために変な姿勢をせっせとしているのではなく、その恰好が楽だからしているのです。 

 

 なぜ、その姿勢、恰好が楽かといえば、そこが身体を支えるのに現時点で一番バランスがとれている格好だからです。

 

 ゆえに、特に子供などに、姿勢が悪いからといって口を酸っぱくして注意するのは大間違いです。 考えてあげるべきは、なぜその姿勢が楽なのかということであり、お行儀が悪いという問題ではないからです。

 

 人から見て誰かの姿勢が悪いと見えても、その人にとってはその姿勢でバランスがとれているので、人の注意を受けて姿勢を良くしようとしても大きなお世話でしかなく、しかも自分から良いと思われるような姿勢に正すことは絶対にできません。

 

 姿勢とは大前提として、頭を支えるのに一番楽にバランスがとれる骨格の位置です。 
 これが絶対的定義です。 そして人体の骨格の中で一番初めにズレを起こすのが、頸椎の一番と二番の間であり、これが初めにズレて、そしてそれに乗っている頭の位置がズレることでその頭の重心位置がズレます。  そしてそれを補正しようとして身体の骨格が動き出します。

 

 位置のズレた頭の重さを支えるために骨格が変化し、楽な姿勢をとると悪い姿勢に見えるということが、姿勢が悪いという現象の全てです。

 

 この骨格の変化と楽なバランスをとっている姿勢を、人の注意や自分の意識、意思で正すことは不可能であり、それでも自力で姿勢を良くしようと背筋を無理やり伸ばしそれを維持しようとガンバルことは、完全に逆効果であり身体への負担でしかありません。

 

 姿勢について注意することは、初めから変な恰好をしないということで、私が皆さんに初めにお渡ししたプリントに描かれている格好だけはしないようにということだけです。

 

 つまり、ひじ枕はしない・頬杖をつかない・うつ伏せで寝ない・ずっと同じ形で足を組まない(組むなら交互に組み替える)など、常識的なことだけで充分です。
 座っているなら、椅子に深く腰をかけ正しく座っているならば後は楽な姿勢でいれば良いです。 そこで無理に背筋を伸ばして座っていようなどと注意をする必要はなく、全くの無駄です。

 

 頸椎のズレを調整し、頭の位置が正常位置に近づけば近づくほど、楽な姿勢をしていても傍目にはすごく良い姿勢にみられるようになります。

 

 それでも長時間座って仕事をしていて背中が丸くなっていくことが心配ならば、背筋を伸ばす代わりに下っ腹をグッと引っ込めるようにするといいです。

 

 立ち仕事や電車の中で立っている時、台所で炊事をしている時などに腰が痛くなってくる人は、立っている時に背筋を伸ばそうとしても、それは背骨が伸びることにはならず反り腰になるだけなので腰には余計に負担がかかります。 

 

 背筋を伸ばそうとする代わりに下っ腹に力を入れて引っ込めるようにすると、立っていても腰の背骨の前方への反りが押し戻されて背骨の生理湾曲のS字が押し戻されることにより、たわんだ背骨が立つことになります。

 

 お腹を引っ込めると、かえって背中が丸くなるような感覚があるかもしれませんが、その内部の背骨は逆に伸びるのです。
 これを正確に言うと“骨盤起こし”と言います。 下っ腹を引っ込めるようにしながら骨盤を起こすようにするのが正しいのですが、紙面の都合上それについては別枠で次回に詳しく書きたいと思います。

 

 そして本当にバランスのとれた良い姿勢を目指すのならば、骨格が安定するまで頸椎の調整を行い、しっかりと時間をかけて正しい位置まで変化させ戻していくことが大切です。 自分のバランスで変化し安定した骨格でなければ意味がないからです。

 

 骨格は、自力でも他力でも、無理に引っ張ったり押したりしても、決してよい形になり安定することはないということをご理解ください。

 

おすすめ

 

 熱中症対策で水をこまめに飲むようにと言われますが、野外で夢中で何か作業していた時など、よほど強く意識を持っていなければ、ついつい忘れがちになってしまいます。

 

 そこで、設定した時間ごとにアラームが鳴るタイマーがあると便利だと思います。アラームが鳴ったら水を飲むと決めておけば熱中症の危険を減らせます。

 

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